2018/12/21 未分類
EDに悩む男性の数は、依然として増加傾向にあるそうです。 若年層に広がるEDに関しては、食生活や生活習慣の乱れ、仕事や対人関係のストレスなどがその原因といわれています。 近年では男性の健康寿命の延長、いわゆる「元気なお年寄り」が増えたことも、EDの相談が増えてきた一因かもしれません。 つまり、”オトコ”としての現役生活を延長させたいが、中々、身体の方がついていかないということなのでしょう。 当院を訪れるEDのご相談者にしても、60代や70代の方が目立ちます。 昔は、歳を重ねて勃ちが悪くなったらあきらめるしかありませんでしたが、バイアグラを筆頭としたED薬の登場と啓蒙活動により、いくつになっても、性生活を楽しむことが出来るようになったのです。 ED治療に関しては、その手軽さと費用の安さから、先ずはバイアグラなどの経口薬を試してもらうことが、選択肢となります。 服用薬では効果が思わしくない場合や、心臓病の治療などで薬そのものが禁忌となっている場合には、海綿体への注射や、特殊な器具で陰茎を勃起状態に固定する方法などを次の選択肢として用いることもあります。 しかし、痛みが心配だったり携帯性や利便性が悪かったりというデメリットも多く、服用薬ほどの普及はしていません。 そんな中「L-シトルリン」と「トランス型レスベラトロール」という成分が、ED治療の一助となるとされ、注目を浴びています。 「シトルリン」とは、スイカ等のウリ科の植物に多く含まれるアミノ酸の一種です。 近年では、運動機能の向上や男性の勃起機能を助けるサプリメントとして注目されていました。 「シトルリン」は、体内で一酸化窒素を合成する際に必要なアルギニンに変化します。 一酸化窒素は血管の拡張作用があり、サプリメントとして摂取することで、血流の改善効果が期待でき、勃起の補助にも役立つとといわれています。 「だったら、アルギニンを摂れば良いのでは?」と思われる方もいるかもしれませんが、アルギニンを直接摂取するよりもシトルリンをサプリメントで補給した方が、アルギニンが増えやすいそうです。 一方の「トランス型レスベラトロール」は、赤ワイン、ブドウ、ブルーベリーやチョコレートなどにも含まれるポリフェノールの一種です。 抗酸化作用があり、若さを保つのに有効とされますが、血管の弛緩作用もあるそうです。 この「シトルリン」と「トランス型レスベラトロール」に注目して研究を行ってきたのが、順天堂大学浦安病院泌尿器科准教授の白井雅人氏、同教授の辻村晃氏らの研究グループです。 今回の研究は、中~高程度のED患者20例に対して行われました。 被験者にEDの服用薬と併せて「L-シトルリン」と「トランス型レスベラトロール」の投与を行ったところ、65%の症例で、勃起機能の改善が認められたという事です。 現時点では、まだまだ、治療の有効性が期待できるという程度の話かもしれませんが、今後も研究が進めば、ED症状の根治につながるサプリメントになりうるかもしれません。 「L-シトルリン」と「トランス型レスベラトロール」は今回の研究結果により、EDの改善や予防に期待出来る事が分かりましたが、服用を続けたり、局部に塗布したりしても、ペニスだけを増大させるという効果は期待できないと考えます。 皆さんも、誤解の無いようにして下さい。 記事監修:新宿形成外科院長 岡 和樹 https://www.s-keisei.jp/shinjukukeisei/index.html