真性包茎とは、包皮の余りが非常に多く、かつ包皮出口が極端に狭いために、今まで一度も亀頭部分を包皮の外に出せていない状態の事です。新生児~幼児期では、ほぼ全ての男性が真性包茎の状態ですが、多くの人はペニスの成長と共に、自然に亀頭部が包皮から出てくるようになることで真性包茎の状態を脱します。しかし、思春期頃までに亀頭を全く出したことが無い場合には、その後も真性包茎の状態が続くケースが多くなります。また、包皮炎を頻繁に発症したり、糖尿病などが原因で後天的に包皮出口が硬く、狭くなって、真性包茎の症状になることもあります。いずれの場合も、早めに外科的な治療を受ける必要があります。
包茎の中でも、最も症状が重いのが真性包茎です。真性包茎は通常時も勃起時も包皮の出口から亀頭を全く出すことができないという症状です。子供の頃、適正な時期に包皮から亀頭を出す癖をつけていなかったことが原因で包皮出口が狭いまま広がらず、結果として包皮から亀頭を出すことが出来なくなっているケースや、以前は包皮から亀頭を出すことが出来ていた方が、包皮炎の多発や糖尿病などによる血行障害が原因で包皮出口が後天的に狭くなってしまうなどして真性包茎の症状になってしまうこともあります。
亀頭を出せないと性行為ができないばかりか、包皮内部に尿が残ってしまったり、汚れや垢が溜まったりなどして不衛生になり、雑菌が繁殖して悪臭や亀頭包皮炎などが発生する原因になります。またHIVや陰茎癌などの重篤な病気のリスクも高くなるなど、真性包茎はまさに「百害あって一利なし」の症状と言えます。特に真性包茎は症状が長く続くと癒着といって亀頭と包皮がくっついてしまう症状を併発しやすく、そうなると自力での改善は更に困難になるので、早めに専門的な医院で外科的な治療を受けるべき症状と言えます。
真性包茎の治療は、基本的には狭くなっている包皮出口を広げる手術と、余った包皮を切除する手術を同時に行うという術式になります。また、真性包茎の方は包皮内部で亀頭と包皮がくっついてしまっている癒着がおきている場合や、小帯(=俗に裏スジと呼ばれる部分)が短くて術後勃起時にその部分がツッパリ感を起こしてしまう可能性も多くあります。これらの症状が見られる場合には、それぞれ癒着の剥離や小帯の剥離、小帯延長、小帯形成などの治療が必要になる場合があります。
なお、インターネットの通販などで、包皮出口を拡張する器具などが販売されていますが、ある程度の年齢以上の方に対しては効果に疑問が残りますし、むやみに使用すると包皮が裂けてしまったり、癒着した包皮や亀頭などを傷つけてしまう危険性もあるので、使用はお勧めしません。
真性包茎の手術方法については、以下を参照して下さい。
・亀頭下性感帯温存法+癒着剥離+小帯剥離(又は延長、形成など)
真性包茎の手術は基本的に包皮の狭い部分を環状切開するという術式で行います。多くの方が「性感帯なので残したい」と希望される、小帯(=いわゆる裏スジと呼ばれる部分)を残すようにしつつ余分な包皮を切除する術式です。真性包茎の症状は仮性包茎と比べても、より一人一人の症状が異なる場合が多く、個人ごとのペニスの状態に合わせた熟練の治療が必要です。当院では、手術歴25年以上の院長が切除ラインをデザインし、全てハンドメスによる、いわばオーダーメイドの手術を行います。傷の縫合は、美容外科医が顔の治療にも使う特殊な針を使用して、細かく丁寧に縫うことで傷の治りも早く、傷跡が残りにくい治療を行います。
真性包茎の場合は包皮と亀頭が癒着している場合や、小帯と呼ばれる部分が癒着していたり短かったりする場合が多くみられます。包皮と亀頭が癒着している場合には、それを丁寧に剥がしていく必要があり、その為に手術時間が長くかかります。また、小帯の癒着がある場合も同様に丁寧に剥がしていきます。小帯が短く、術後勃起時にツッパリ感を起こしてしまう場合には、小帯延長術を行います。
・背面切開法+癒着剥離+小帯剥離(又は延長、形成など)
背面切開法は、包皮の出口が極端に狭い重度のカントン型包茎や真性包茎の方に適した術式になります。背面切開法は余った包皮を切るわけではないので、特に包皮の余り具合が多い方の場合は、亀頭の露出ができても仮性包茎程度になることもあるようです。
背面切開を受ける場合には、症状がどの程度改善されるのかを術前に医師にしっかり確認してから手術を受けることをおすすめします。
包皮と亀頭が癒着している場合や、小帯と呼ばれる部分が癒着していたり短かったりする場合には、癒着を丁寧に剥がしていく必要があり、手術時間も長くかかります。また、小帯の癒着も同様に丁寧に剥がしていきます。小帯が短く、術後勃起時にツッパリ感を起こしてしまう場合には、必要に応じて小帯延長術などを行います。
いずれの場合も、癒着剥離や小帯剥離、延長などを行った場合、数万円程度の費用追加がございます。
・通院不要の自然に取れる糸を使用した手術について
当院の仮性包茎手術は、「仕事が忙しいので、通院の手間を省きたい。」、「遠方から何度も通うのは面倒なので、手術日一回だけで治療を完了したい」と仰る方のために、自然に取れる吸収糸を使用して縫合する方法も可能です。抜糸が必要なナイロン糸でも吸収糸でも治療後の状態に違いはありませんのでご安心下さい。吸収糸をご希望の方は、手術当日にお申し出下さい。
※吸収糸使用の場合は、糸代として別途1万1千円(税込み)が加算されます。
当院では術前のご相談から手術まで、院長が一貫して行います。
包茎治療について詳しくは以下URLよりご覧ください。
https://www.s-keisei.jp/houkei/index.html
◆院長(治療責任者)
岡 和樹.