2014/05/22 性病
国立感染症研究所は4月21日、東京都における2007年~2013年の梅毒の発生動向を報告しました。2013年の東京都での総報告数は417人で、2010年から増加を続けており、2010年と比較して、2011年は1.4倍、2012年1.7倍、2013年2.4倍になっています。 男女比は7:1で男性が多く、特に20~30代の男性が顕著に増加しています。感染経路は94.8%が性的接触です。そのうち同性間71.7%、異性間17.3%です。 ・梅毒ってこんな病気 性行為、オーラルセックスで感染。皮膚や粘膜の微細な傷から侵入。この病気によって生じる瘡が楊梅(ヤマモモ)の果実に似ていたため、「楊梅瘡」と呼ばれていましたが、これが時代とともに変化し、「梅毒」と呼ばれるようになったようです。 抗生物質が有効で、治療しないと症状は段階的に進行し、最終的には中枢神経まで侵します。 ◯症状 第1期(感染後3週~3ヶ月): 最も感染力の強い時期。 病原菌が侵入した部位(陰部、口唇部、口腔内)にカタマリ(無痛性の硬結で膿が出る)ができます。カタマリはすぐに消えて、潰瘍になります。 また、ソケイのリンパ節が腫れます。 第2期(感染後3ヶ月~3年): 全身のリンパ節が腫れます。 発熱、倦怠感、関節痛などの症状がでます。 バラ疹と呼ばれる赤い発疹が足の裏から全身に広がっていきます。 第3期、4期と進行していきますが、治療が確立された現代では、そこまで進行する人はほとんどいません。 ◯予防 性行為の自粛、コンドームの着用。 しかし、オーラルセックス、口から口への感染もあるため、完全に感染を予防することはできません。 この症状、もしかしたら… 心配なときや、心当たりがあるときは、すぐに当院を受診してください。 梅毒は適切な治療で治ります。 記事監修 新宿形成外科院長:岡 和樹 https://www.s-keisei.jp/shinjukukeisei/index.html