2015/11/09 ED
昨年から、バイアグラの特許が切れてジェネリックのED薬が出回るようになりました。 それに乗じて、新たな偽物の出現も懸念されましたが、今のところはそういった情報も無く、大きな混乱は無さそうです。 しかし、ネット上ではいまだに多くの偽造ED薬が横行しているとのことで、ご注意頂きたいと思います。 以前より、ED薬を製造している大手メーカーが合同で市販されているED薬の状況調査を行っています。 2007年頃の調査では、ネット上で販売されているED薬の実に70%近くが偽物でした。 この状況に危機感を持った当院を含めED治療を行なう医院や業界各社の啓蒙活動により、最近では偽物の販売数は減ってきました。 しかし、ネット上で取引されるED薬の偽物率は依然として高く、最近の調査でも、およそ55%が偽物だったという結果が出ています。 偽物のED薬が問題となるのは、効果が無いということだけではありません。 むしろ効果が無いだけならばまだ良い方で、場合によっては、あなたの健康を脅かしたり大きな事故につながる危険もあるのです。 偽造薬品を作る組織は、同じ設備で色々な薬を作るそうです。 しかし、設備の衛生管理や清掃はいい加減なもの、その為、直前に作った薬の成分が残留したままで次のED薬を作ることも考えられます。 例えば、直前に作っていた薬が劇薬だったり殺虫剤のようなものだったりしたらどうでしょう。 偽ED薬を服用したあなたは、その成分が混ざった薬を服用することになります。恐いですね。 また、ある偽ED薬の成分を調査したところ、血糖を下げる薬が多く含まれていた例も有ります。 これは、ED患者には糖尿病が多いので血糖値を下げてあげればより効果があるだろうという、素人的な発想によるもの。 糖尿病でない人や、糖尿病ですでに血糖を下げる薬を飲んでいる人がこの薬を服用したら、急激に低血糖状態になって意識が朦朧としたり立っていられなくなる可能性があります。 歩行中の転倒事故はもとより、もし乗り物を運転中にこのような症状が出たらと想像すれば非常に怖い事だとわかります。 ED薬の偽物が減らない理由を考えてみると、やはりネットでは気軽に買えると思っている人が多いようです。 2011年にED薬メーカーが合同で行った「ネット上でED薬を購入する理由」に関する調査結果が手元に有ります。 最も多かったのは「手軽だから」という理由で62.3%の人が回答しています。 次いで、「安いから」「人に知られないから」等と続きます。 その他の理由で上がるのが、「病院に行くのは面倒、恥ずかしい、検査が面倒くさそう」というもの。 これを見ると、依然としてED薬の処方に対する誤解が多いように思います。 確かに、ED薬を購入するには、医院に行って診察を受けなければなりません。 出掛けるのは多少の手間に感じるかもしれませんが、あなたの状態に合わせた適正なED薬を買うためには必要な事です。 また、実際に行われる診察や検査は思った以上に簡単なものです。 ほとんどの場合、診察は医師による問診のみで下半身を見せる必要はありません。 当院の場合で言えば、検査は血圧のチェックと尿検査のみです。 また、現在市販されているED薬は、その種類によって飲み方、飲むタイミングに違いが有り、これを間違えると効果は減じます。 当院における診察時には、最も効果的な飲み方の指導も有りますので、是非ご利用ください。 ちなみに、診察時間からお薬のお渡しまで、かかる時間の目安は15分程度です。 2回目以降の薬の処方は、健康状態の変化と服用時に何か気になることが無かったかの確認のみとなりますので、より短い時間でお薬をお渡しできます。 薬の金額も、送料などを考慮すればネットで購入するのとあまり変わりはありません。 特にバイアグラに関しては国産のジェネリック薬の登場で以前よりも買いやすくなり、価格は900円(税別)からとなっています。 このように、少しの時間をかけるだけで、安心・安全なED薬を手に入れられます。 どちらが賢い選択なのかは、もうわかって頂けますね。 記事監修 新宿形成外科院長:岡 和樹 https://www.s-keisei.jp/shinjukukeisei/index.html